2012年2月議会・代表質問

2024-02-14

県政推進の基本姿勢について

小川県政スタートから一年の課題

次に、小川県政スタートから一年の課題についてお尋ねします。
小川県政のスタートから、間もなく一年を迎えます。

昨年の六月議会で知事は、福岡県政を担当するにあたり、「『県民幸福度日本一』の福岡県を県民とともに目指す」と、所信を表明しました。これに対し、わが会派は代表質問で、知事が掲げる「県民幸福度日本一」が、政策目標であるのか、スローガンであるのかをお聞きしましたが、知事は、「県民幸福度日本一」はスローガンではなく、政策目標であることを明確にされると伴に、「県民幸福度日本一」をめざす上での具体的な施策については、数値目標を設定する考えを明らかにされました。

そして、今議会には小川県政二年目に向け、「県民幸福度日本一」を実現するための施策の方向性を示した「県総合計画」と、その関連予算が提案されています。また、今回の「県総合計画」では、計画をより実効性のあるものにするために、施策展開にあたっての一二一件の具体的な目標数値が示されており、これを評価すると同時に、目標数値の達成に向けて知事の真摯な取り組みが求められていることを指摘しておきたいと思います。そこで。

一点目に、県は今回示された「県総合計画」を策定するにあたり、昨年十二月に県民意識調査を実施しています。調査結果からは、県民の幸福実感度が、ほぼ全国水準であること、また県民個々の幸福実感が所得や自由時間の量をベースとしながらも、様々な要因に影響されるとともに、相互に関連しあう複雑な現象であることがわかります。

今議会に提案されている「県総合計画」は、この意識調査の結果に沿って、「県民幸福度日本一」をめざす本県の施策の方向性を示したものと思いますが、「総合計画」においてもなお、「県民幸福度日本一」をめざす福岡県の姿を県民が捉えることは容易ではありません。そこで知事は、「県民幸福度日本一」をめざす福岡県の姿を、具体的にどのようにイメージされているのかお聞きします。また、このことに関連し、知事がこの間、掲げてこられた「幸福度日本一」を県民とともにめざすというメッセージは、どの程度、県民の中に浸透したと考えているのかお聞きします。

二点目に、この間、知事は「県民幸福度日本一」をめざし精力的に県政を運営してこられたと思いますが、「幸福度日本一」を実現する上で、自身の一年間の県政運営をどのように評価し、またどのような課題があると認識しているのかお聞きします。さらに、この評価と課題を踏まえ、県政二年目に向けて、どのような姿勢で臨むのか、知事の決意をお聞きします。

三点目に、今議会に提出されている来年度予算案は、小川県政初の本格予算と言えるものです。一般会計の総額は、前年度比〇・七%増の約一兆六三〇〇億円で、今年度に続き積極型の予算を確保したものの、二七〇四億円の県債発行と、財政調整基金など三基金から九七億円を繰り入れ、歳入不足を補うという、今年度同様の厳しい予算編成となっています。

歳出のうち、政策的経費をみると、国の補助公共事業が減額する中で景気の下支えとして県単独公共事業費を増額し、補助・単独公共事業費を前年度比二・〇%増の一八三一億円を予算措置したのをはじめ、中小企業に対する過去最大の県融資枠を確保するとともに、「グリーンアジア国際戦略総合特区」の関連事業や、防災・エネルギー対策に重点的に予算配分したことが特徴としてあげられます。その一方で、県債残高は過去最多の約三兆二千億円にまで膨らんでおり、知事に対しては限られた財政の中で、有効な施策展開を図っていくことが求められていると思います。

そこで第一に、来年度予算案は「県民幸福度日本一の福岡県」をめざす本格的予算として位置づけられますが、この中で知事が「幸福度日本一」の達成に向けて、特に力を入れるものはどのような事業になるのか、また知事自身が「小川カラー」として打ち出した事業には、どのようなものがあるのかお聞きします。

第二に、知事は昨年六月議会のわが会派の代表質問に対し、前県政で不十分だった課題として、財政健全化と女性の社会進出の2点をあげられました。一点目の課題である財政に関しては、先ほども述べたように、県債残高が過去最多の約三兆二千億円にまで膨らんでおり、県が「財政改革プラン」を策定した二〇〇二年度以降を見ても、毎年、確実に残高が一千億円ずつ積み上がっていることを危惧しますが、このことについて知事がどのように考えているのかお聞きします。

また、二点目の課題である女性の社会進出については、今回の予算編成の中に、どのように反映されたのかお聞きします。

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