2014年6月定例県議会 報告 その3

2024-02-14

一、6月議会の主な内容(井上県議の代表質問、補正予算、意見書など)

◎ 知事の基本姿勢について(知事へ)

4.臨時財政対策債の返済問題

【問
臨時財政対策債の返済について

  • H13年度からH24年度までの臨時財政対策債返済総額は1,177億円、一方、交付税算入額は1,525億円、348億円の差が生じている。

【問
臨時財政対策債返済の地方交付税の一部が、一般施策費に流用との報道について

  • 地方交付税は地方固有の自主財源、使途は地方自治体が自らの判断で決定すべきもの。
  • 人件費・社会保障費・臨時財政対策債返済など約50項目ごと、全国一律基準で基準財政需要額等を算定し決定。実際の支出額と交付税配分額の乖離は、交付税制度上予定され、報道の流用指摘に当たらない。
  • 20年返済と30年返済の割合が全国一律5対5、本県は金利動向に加え、市場の県債評価や投資家の意見を十分踏まえ、最も有利な借入れを行った結果、割合は2対8。
  • 本県は1年当たり返済額が20年返済より小さくなる30年返済の割合が、全国一律基準より高いため、実際の返済額が交付税配分額を下回り、結果、乖離が生じる。 

【問
県債を返済するための積立てについて

  • 従来の答弁通り、他の財源と明確に区分し公債管理特別会計で確実に積立てている。
  • 多くの投資家から高い信頼を得、Moody’s格付けも、県の評価は日本国債と同じAa3。
  • 県債返済に必要な財源を公債管理特別会計に引き続き積み立て、確実に返済を行う。
  • 再質で将来の348億円返済の必要性を質し、知事は「確実に積み立て返済」と答弁。


5.福岡・北九州両空港の一体的運営ビジョン

【問
福岡・北九州両空港の一体的運営について

  • 全国一利便性に優れ国内外ネットワークが充実、一方で過密化問題がある福岡空港と、九州唯一24時間利用可能で十分に活用が進んでいない北九州空港の2空港がある。
  • 性格が異なる両空港の特色を活かし、施設整備・路線誘致に取り組み、両空港の能力を十二分に発揮させ、互いに機能を補完し合うことが重要
  • 福岡空港は現在、平行誘導路の二重化事業と滑走路増設の環境アセスメントが行われ、北九州空港はエプロンが拡張された。
  • 県民に空港の将来の在り方について、空港の現状・課題を踏まえ、考え方を整理し、取りまとめ示していく。


6.産業廃棄物行政のあり方

【問
3年間の産業廃棄物行政について

  • 産業廃棄物対策は、県民の安全・安心を確保し、生活環境を守る上で極めて大事。
  • 不適正処理により問題長期化の廃棄物事案や飯塚市最終処分場の問題があった。
  • 新たに廃棄物適正処理推進室を設置し組織強化を行い、行政代執行にも着手。
  • 全国初の安定型最終処分場の掘削調査を開始、県外産業廃棄物の県内搬入に関する事前届出制度の導入や休日夜間の監視パトロール強化を図っている。

【問
飯塚市の内住地区産業廃棄物問題

  • 処分場内の雨水排水設備と揚水井戸の設置工事を実施中、6月末に工事が完成予定。
  • その後、1年から1年半かけ汲み上げた地下滞留水の浄化対策とモニタリングを行う。
  • 代執行全体の工期は、措置命令で設定した履行期間と同様の3年7ヶ月程度の見込み。
  • 措置命令違反に伴う告発は、関係機関と協議中。