2017年12月定例県議会 報告 その4

2019-02-25

二、 代表質問(野田稔子議員)

◎福祉労働問題について

1.生活困窮者への支援の拡充  (知事へ質問)

本県の直近の生活困窮者の推計について

生活困窮者自立支援制度の対象者は、福祉事務所に相談に来られる方だけではなく、長期失業者や税の滞納者など、生活実態により様々なケースが考えられ、本県の生活困窮者の人数を捉えることは困難。
(再質問)生活困窮者の対象者の全体像を把握することなく、どうやって生活困窮者の施策を展開するのか理解できない。やる気さえあれば、県独自で推計ができるが、独自の推計の実施の考えを再質問。
(知事) 研究すると答弁。

自立相談支援事業の実施状況は把握しているのか

事業実施に当たって、県は5か所、県内全ての28市は計34か所の自立相談窓口を設置。自立相談窓口は、福祉事務所をはじめ関係機関との連携を図り、様々な相談にワンストップで対応するとともに、支援が必要な方へは直接出向くなど、事業の実効性を確保している。事業の実施状況では、県所管分は、保護・援護課職員、保健福祉環境事務所職員及び自立相談支援事務所職員により月1回開催する支援調整会議において、把握している。市の状況は、県内4つの地域で開催するブロック会議や県、政令市及び中核市で構成する4者会議の場において把握している。

自立相談支援事業の本県における相談件数及び相談傾向について

事業が開始された一昨年度及び昨年度の2年間に県全体で19,015件の相談を受け付けた。相談傾向は、市所管分は把握していないが、県所管分では、本人から直接相談があった割合は27%、町村役場や福祉事務所、社会福祉協議会などの関係機関からの紹介により相談に至った割合は58%。主な相談内容は、家賃の支払いなどの生活費に関する相談の割合が54%、病気などに関する相談の割合が27%、再就職や就労継続の不安といった仕事に関する相談の割合が23%。

住居確保給付金支給事業の実効性の確保と実施状況の把握は出来ているのか

実施主体の県及び28市は、自立相談窓口に直接訪れた者のみならず、連携する関係機関を通じて相談に至った方に対し、必要性を判断するとともに、就労につながるようハローワークに同行訪問するなどにより、事業の実効性を確保している。
 市実施の支給状況は、定期的に支給決定者数、支給金額、受給者のうち就労に至った者の数等、報告を受けている。

住居確保給付金の支給と支援による就労の実績について

実施主体の県及び28市は、制度が開始された一昨年度及び昨年度の2年間に570名の支給決定を行い、7,440万円余を支給した。このうち、376名が就労に結び付いた。

任意事業の未実施の市に対する県の働きかけについて

市に対して、説明会や研修会において、家計管理に関する指導により収支のバランスが改善した相談実例を紹介するなど、任意事業の有効性を示しながら、実施する市が増えるよう働きかけてきた。その結果、一昨年度に比べ、家計相談支援事業は実施する市が8から16に、子どもの学習支援事業は8から13に、就労準備支援事業は5から10に、一時生活支援事業は2から3に、各々増加。

◎教育問題について

1.学校における働き方改革の推進  (教育長へ質問)

異例ともいえるほど強い論調の緊急提言をどのように受けとめたのか、及び長時間労働の実態についての認識は

緊急提言は、教職員の長時間労働が看過できない状況であることを踏まえ、全ての教育関係者が学校における業務改善や、勤務環境改善の取組みを推進していくことを求めるもの。
 本県教職員の勤務実態は、平成26年度実施調査の結果では、各学校種とも、本県教員は出勤時前に30分から50分程度、退勤時刻後に1時間から2時間程度、勤務時間を超えて業務に従事している。県教育委員会は、本県教職員も厳しい勤務実態にあると認識して、今回の提言を重く受け止め、教育の質の向上のためにも、今年度中には教職員の長時間労働の改善に向けた指針を策定し、学校における働き方改革について真摯に取り組む。

県教育委員会は、教職員の勤務時間を管理する責務を果たしていると考えているのか

県立学校教職員の勤務時間は、現在、基本的には管理職が目視等により確認。客観的に勤務時間を把握できる体制ではない、勤務状況の正確な実態把握という点では不十分。

北九州市の取組みの評価及び勤務時間の把握を行うシステムの導入の考えについて

ICカードなど客観的な方法により教職員の勤務時間を正確に把握することは、超過勤務縮減に取り組む前提となるもので、管理職が職員の勤務実態を把握して、より適切な配慮を行ったり、教員にとっては勤務時間に対する意識の啓発が図られるなどの効果がある。県教育委員会も、来年度以降、県立学校における客観的かつ正確な勤務時間管理ができるよう検討を進めている。

留守番電話のニーズ把握及び時間外における問合せ対応について

県教育委員会は、留守番電話の導入に関して今年11月に市町村教育委員会等に対して調査を行い、政令市を除く県内市町村のうち、導入済みを含め導入する方が望ましいと回答した市町村が14、導入する必要はないと回答した市町村が26、その他・検討中と回答した市町村が18という結果。時間外における問合せは、多くの学校で職員が在校している限りすべて電話を受けている。

勤務時間外の電話を市町村教育委員会等に転送することで教員の負担を軽減すべき

勤務時間外の電話を市町村教育委員会等に転送することは、教員の負担軽減の面で一定の効果があるものの、緊急時の速やかな対応やたらい回しなどによる保護者等の不満、転送先の体制整備等の課題もあり、現時点で県内市町村を通じた統一的な対応は難しい。今後は、時間外の電話連絡の教員負担について保護者、地域に対する理解啓発を図ることや、時間外に緊急連絡があった場合、管理職への連絡体制の構築を促すなど、教員の負担軽減に向けた有効な取組みについて検討する。

給食費などの学校徴収金について公会計制度を導入等、県教育委員会として提言すべき

市町村への給食費の公会計制度の導入や、学校徴収金の口座振替納付による徴収、事務職員などを活用した未納金の督促の実施などの取組みは、教員の負担軽減に効果がある。県教育委員会として、教職員働き方改革の指針に、こうした取組みを盛り込むことを検討する。

教員の業務アシスタント制度を導入し、教材研究の時間と子どもと向き合う時間を保障すべき

教員の業務は授業等の教育指導のほか成績処理や教材の準備・印刷など多岐に渡っている。このうち教員が必ずしも行う必要のない業務について、他のスタッフ等に代替させることができれば、教員の子どもと向き合う時間の確保につながる。他の職種との業務の連携や分担の見直しを含め、先行的に実施している教育委員会の取組み状況を把握し、教員の長時間勤務の改善につながるよう研究する。

2.県教育委員会と学習支援センターとの協定締結  (教育長へ質問)

センターの視察と私立学校の情報収集の結果、どのような協定になり、いつ締結するのか

センターを運営する福岡県私学教育振興会と、県立高校生の円滑な受入れの枠組みについて最終的な調整中。具体的には、不登校生徒へセンターに関する情報の提供、入所に必要な手続き、在籍校による入所生徒の支援や教務上の取扱いなど、センターとの連携を深める指針を県立高校に示す。今後、振興会に対し趣旨説明を行い、了解を得られた後に各県立高校に通知を発出し、周知を図る。