2018年12月定例県議会 報告 1

2019-02-25

【概要】

 12月県議会は、12月3日に開会し、12月20日まで18日間の会期で審議が行われました。
 今議会では、予算案3件、条例7件、契約3件、人事1件など計20件議案の提案がありました。
 主な提出条例は、「福岡県議会議員の給与に関する条例の一部を改正する条例」、「福岡県職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例」「福岡県公立学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例」などです。
 今回の代表質問に先立ち、2か月前から11回の政策審議を行いました。
 代表質問の登壇者は、佐々木允議員で、県政推進の基本姿勢について3項目、企画・地域振興行政について1項目、保健医療介護行政について1項目、福祉労働行政について1項目、環境行政について1項目、県土整備行政について1項目、教育行政について1項目、計9項目にわたり、知事並びに教育長に質しました。
 一般質問には、わが会派から9人が登壇しました。
 12月20日の最終日には、20件の議案と、意見書としてわが会派が提出した「学校における働き方改革の実現を強く求める意見書」およびわが会派が共同提案した意見書3本、計4本が採択されました。

 12月議会におけるわが会派の代表質問の概要、および一般質問における質疑の項目は以下の通りです。

【代表質問】12月7日 登壇者 佐々木 允 議員(田川市選出)

一、県政推進の基本姿勢について

1.本県の観光振興と宿泊税の導入

① 宿泊税の導入に関する検討経緯について。
② 観光振興財源検討会議の結果、提出された報告書について、知事はどのように認識しているのか。
③ 「宿泊税と併せて、森林環境税や子ども医療費等への助成を議題として包括的に協議を行おう」という福岡市からの提案及びトップ会談について。
④ 県と市の双方が宿泊税を導入した場合の二重課税について、知事はどのように認識しているのか。
⑤ 福岡市が宿泊税を導入した場合の県の対応と、県宿泊税条例の提案時期について。

【知事答弁】
① 今年7月に、観光振興財源検討会議を設置し、慎重な議論の結果、観光振興財源として宿泊税の導入が適当であるとの提言が県になされた。この提言を受け、宿泊税に関する制度設計を行っている。
② 県と市町村が一体となった本県観光の更なる振興という観点から、大きな道筋を示していただいた。この報告書を基本に宿泊税に関する制度設計を行っている。
③ 11月に福岡市長と会談を行い、①宿泊税については、速やかに、かつ精力的に、事務方同士で協議を行い、その結果を踏まえて改めてトップ会談を行う。②子ども医療費や森林環境税など、その他の県と市の間の懸案・課題については、関係部局の間で整理していく。この2点を確認した。
④ 県の宿泊税は原則200円とし、その税収の半分を、市町村が主体となって取り組む事業に充てることができる自由度の高い交付金として配分する。しかし仮に、市町村が独自に宿泊税を導入する場合、宿泊者に過重な負担が生じないよう、当該市町村内の税額について、市町村主体事業分に相当する100円を減額するという特例措置を講ずる考えである。
⑤ 福岡市が独自に宿泊税を導入する場合には、福岡市内の税額について、市町村主体事業分に相当する100円を減額するという特例措置を講ずる。宿泊税については、現在、福岡市との実務者同士の協議を行っており、この協議をしっかり積み重ねていく。その上で必要に応じ、トップ会談を行いたい。

2.県立3大学の振興

① 地方大学の振興に係る国の報告書が、本県の県立三大学に与える影響と今後の対応について。
② 地方大学・地域産業創生交付金について、県立三大学では検討されたのか。
③ 福岡県立大学に対する支援等について。

【知事答弁】
① この報告は有用な方向性を示しているものと認識している。県立三大学に対しては、産官学の関係機関との一層の連携、県が抱える行政課題への対応を積極的に求め、地方創生を担う人材の育成を支援してまいる。
② この交付金は、地域における中核的な産業の振興及び当該産業を支える雇用の創出につながる事業計画が求められるため、県立三大学では現時点で計画の立案に至っていない。県としては、国の支援を活用した事業の実施について、各大学と協議してまいる。
③ 福岡県立大学では今年度から6年間の新たな中期計画が始まり、「認定看護師の養成を目的とした看護実践教育」のほか、地域の関係機関と連携した地域貢献活動に取り組んでおり、その実効性を高めていくことができるよう、積極的に支援を行ってまいる。

3.女子高生による接客などを売りにする営業形態の規制強化

① 本県におけるJKビジネスの実態について。
② JKビジネスに対する規制について。

【知事答弁】
② 県警と連携し、県内における営業実態を踏まえるとともに、既にJKビジネスを規制している都府県の条例の内容、効果を参考にしながら、条例による規制の必要性について研究してまいる。

【警察本部長答弁】
① これまでのところ、女子高生などの児童が接客することを明示ないし連想させる広告・宣伝をし、児童に性的感情を刺激する姿をとらせ撮影させる、あるいは、客と一緒にデートさせるなどの営業形態をとる、いわゆる「JKビジネス」については、店舗型・無店舗型ともに把握していない。
② 引き続き、JKビジネスの実態把握に努め、少年に有害な営業に対しては徹底した取締りを行い、適正な風俗環境の維持に努めるとともに、条例の必要性についても、知事部局とも連携しつつ、既に条例を制定している都府県の状況を把握するなどにより、研究してまいる。

一、企画・地域振興行政について

1.民間委託に伴う福岡空港の諸問題

① 今年9月の台風21号による関西国際空港の被災事例を教訓に、このような大規模災害が万一起きた場合、福岡空港の運営会社はどのような対応をするのか。県や自治体との連携はどうするのか。
② 進入経路変更に伴う騒音対策区域の広がりについて、どの程度まで広がると予想しているか。
③ 現在、騒音防止法に基づき設立された独立行政法人空港周辺整備機構及び一般財団法人空港振興・環境整備支援機構の二つの機構が行っている、空港周辺の騒音等の環境対策は、民間委託後どうなるのか。
④ 現在、毎年国が支払っている約80億円の空港敷地内の民有地に対する借地料については、民間委託後どのような財源を使い、どこが支払っていくのか。

【知事答弁】
① 運営会社は、新たな空港全体の災害対応に係る計画を、来年4月から始まる空港運営までに策定することとしている。また、計画の実効性を確認するため、実際に訓練も行い、その結果を適宜計画に反映していく予定である。県としては、関係自治体との適切な連携対策等について、運営会社と十分に意思疎通を図ってまいる。委託者である国に対しては、運営会社の防災対策が万全なものとなるよう、適切な指導・監督について働きかけてまいる。
② 航空機騒音防止法に基づき設定された現在の騒音対策区域が、南側直線進入方式によってどのようになるのかについて、現時点で予見することは困難である。騒音対策区域は、滑走路増設後に騒音測定を基に見直されることとなっている。
③ 空港周辺整備機構事業は民間委託開始10年後に、空港振興・環境整備支援機構事業は直ちに、運営会社に承継され、その財源である着陸料収入や駐車場事業収入も民間委託後に運営会社が収受することになる。
④ 借地料は責任を持って対応するよう要請している。民間委託後もこれまでどおり、国が所有者と賃貸借契約を締結し、国の予算として、自動車安全特別会計空港整備勘定から借地料を支払うこととなっている。

一、保健医療介護行政について

1.がん対策の推進

① 2008年度から2017年度の10年間において、検診受診率はどのように推移してきたのか。
② 本県は2023年度までの達成目標として検診受診率50%以上を掲げているが、具体的にどのようにして目標達成するのか。
③ 働く世代のがん患者の治療と仕事の両立支援について。
④「働く世代をがんから守る検診推進事業所」の登録事業所におけるがん検診受診率について。
⑤ 地域貢献活動評価対象事業における報告の義務付けについて。

【知事答弁】
① 平成19年と直近の28年の検診受診率を比較すると、肺がんは17.9%が40.9%、大腸がんは20.9%が36.4%、 胃がんは27.1%が38.2%、乳がんは21.7%が40.9%、子宮頸がんは22.8%が37.9%と、上昇しているが、いずれも目標値の50%を下回っている。
② 居住地の市町村でがん検診と特定健診を同時に受診できる総合健診が、今年度から全ての市町村で実施されることとなった。また、人口は多いが受診率が低い政令市と共同で、働く世代が受診しやすい日時、場所に出向いた検診に取り組んでいる。
③ 今年度から、社会保険労務士をアドバイザーとして事業所に派遣し、治療と仕事の両立支援のための勤務制度等の導入に向けた個別相談を実施している。また、両立支援制度を導入するため、就業規則の見直しを行う事業所に対しては1事業所あたり10万円を上限に助成を行っている。
④ 登録事業所数は11月末で3,442である。平成29年度に報告のあった登録事業所の検診受診率は、肺がん70.4%、大腸がん70.3%、胃がん80.0%、乳がん61.5%、子宮頸がん59.1%となっており、いずれも県の目標値を上回っている。
⑤ 県が推進する施策への積極的な協力を促すため、県が定める要件を満たす企業に対し、入札参加資格審査において加点評価を行っている。現在、地域貢献活動を評価している30項目のうち、24項目は加点評価に際し、正規雇用の増加数や防災協定の締結といった実績を確認している。残りの6項目についても取組実績を確認してまいる。