2019年2月定例県議会 報告 1

2019-02-25

【概要】

 今任期で最後となる平成31年2月福岡県議会定例会は、2月6日に開会し、2月21日まで16日間の会期で審議が行われました。

 今回の代表質問に先立ち、2か月前から9回の政策審議を行いました。
 代表質問の登壇者は、小池邦弘議員で、県政推進の基本姿勢について5項目、福祉・労働行政について1項目、教育行政について2項目、計8項目にわたり、知事並びに教育長に質しました。
 一般質問には、わが会派から6人が登壇しました。
 
 2月21日の最終日には、「福岡県部落差別事象の発生の防止に関する条例の全部を改正する条例の制定について」など条例議案、平成31年度一般会計(暫定)予算、平成30年度一般会計補正予算など計66議案と1つの諮問案が可決されました。
 また、わが会派が提出した「『顧客からのハラスメント』の抜本的な対策を求める意見書」およびわが会派が共同提案した意見書3本、計4本が採択されました。
 さらに、議員提案条例「福岡県における性暴力を根絶し、性被害等から県民等を守るための条例」が可決されました。この条例は、全国で法令および条例としては初めて「性暴力」を定義するとともに、性暴力の根絶に向けた教育、研修、広報・啓発の推進、性暴力被害者の支援の充実等を定め、更には、大阪府に次いで全国2番目となる、子どもに対する性犯罪の受刑者が県内に住所を定めた場合に、氏名、住所等の届出を義務付け、本人の申し出により再犯防止の指導プログラムを受けることを支援するなど、加害者の再犯防止対策を定めたものです。

 2月議会におけるわが会派の代表質問の概要、および一般質問の項目は以下の通りです。

【代表質問】12月7日 登壇者小池邦弘議員(選出)

一、県政推進の基本姿勢について

1.本県の均衡ある発展と筑豊地区の振興

① 県内の地域間格差に対する認識及びその軽減に向けた取組みについて
② 筑豊地区に対する現状認識及び浮揚、発展のために講ずる政策について

【知事答弁】
① 県内において、福岡都市圏以外の地域は、人口が減少し、少子高齢化が進むなど、厳しい状況にある。このため、基幹的な交通網の整備をはじめ、自動車や食品、物流関連企業などの誘致、地域資源を活用した観光振興、ブランド化や6次化による農林水産業の振興、地域を支える人材の育成などに取り組み、成果を上げてきた。県全体の均衡ある発展に向けて、さらに取組みを進めていきたい。
② 現在、筑豊地域では、自動車関連企業などの立地が進むとともに、雇用状況も大きく改善されているところである。一方で、人口減少が進み、他地域と比べて高齢化率や生活保護率が高く、大学進学率や市町村民所得は低いなど、様々な課題があると認識している。まずは、自動車関連企業などの誘致に加え、医療福祉機器分野への参入促進、地域の中小企業に対する総合的な支援を進めてまいる。また、教育を充実させ、地域の次代を担う人材育成を目的として、小中学生の学力向上に向けた取組みを重点的に進めてまいる。

2.私立学校における働き方改革の推進

① 私立学校に対する県の指導・監督権限について
② 教職員の勤務実態に関する国の調査結果に対する認識と、県内私立学校の実態把握について
③ 県内私立高校における労働基準法の遵守の状況について

【知事答弁】
① 県は、私立学校を設置する学校法人に対し、私立学校法の規定に基づき、教育の調査、統計その他に関し必要な報告書の提出を求めたり、私立学校法や寄附行為等に違反する場合には措置命令や解散命令等の権限を有している。また、私立学校振興助成法に基づき、私立学校の運営費に対する補助を実施しており、補助金が適正に執行されるよう、指導・監督する立場にあると認識している。
② 国が実施した全国の調査結果では、退勤時間を客観的に確認できていない私立学校が多く、休憩時間を取れていない教職員や休日勤務が多いことから、私立学校においても働き方改革に取り組む必要があると考えている。県としては、私立学校の教職員の勤務実態についての調査を行っていないが、昨年2月、私立学校に対し、学校における働き方改革に適切に取り組むよう通知したところである。今後、私立学校に対し、公立学校の優良事例を紹介するなど、各学校の取組みに対する必要な支援を行ってまいる。
③ 労働基準法の違法行為について、その監督権限が国にあることから、実態調査やその指導・是正勧告等は労働基準監督署において行われるべきものであると考えている。県において、私立高校60校の「働き方改革」について調査したところ、全ての学校で就業規則を作成の上、労働基準監督署へ届け出がなされている。また、労働契約締結の際、書面を交付している学校は56校、時間外勤務・休日出勤ともに三六協定を締結している学校は、教員については21校、事務職員については37校となっている。なお、労働契約締結の際、書面を交付していなかった4校については、いずれも速やかに是正すると聞いている。県としては、各学校に対し、法令を遵守するよう指導してまいる。

3.公務員の労働安全衛生体制の充実

① 労働安全衛生に関する行政の役割と県の対応について
② 県職員の労働安全衛生体制(衛生委員会等及び産業医の活動実態)について
③ 市町村職員の労働安全衛生体制(衛生委員会等及び産業医の活動実態)について
④ 公立小・中学校の衛生委員会について
⑤ 公立小・中学校の労働安全衛生体制に係る今後の取組みついて

【知事答弁】
① 民間事業者の労働安全衛生については、国が立入検査や指導・監督の権限を有しており、各地域の労働基準監督署において、事業所への立入検査や、適正な産業医の選任などに関する指導、違反事業所に対する監督などが行われている。県においては、事業所に対する指導・監督などの権限はないが、団体が実施する労働災害防止や労務管理改善に関する広報活動への助成、使用者団体や市町村などの関係機関に対する労働安全衛生に関する情報提供等を行っている。
② 県では、衛生委員会を本庁と各出先機関に設置している。衛生委員会では、労使双方から選出された委員が、各職場の実態に応じた活動を行っている。各職場では、衛生委員会の意見を踏まえて、職員の安全と健康の確保に取り組んでいる。産業医については、法定の50人以上の職場だけでなく50人未満の職場にも配置し、衛生委員会における助言・指導や職場環境の巡視を行っている。
③ 昨年度、多くの市町村において、厚生労働省令で求められている月1回以上の衛生委員会の開催が行われておらず、また、12市町村において、長時間労働に係る産業医の面接指導が行われていない実態がある。県としては、市町村に対して、衛生委員会の定期開催や産業医による面接指導の実施など、法令に基づく取組みを適切に行い、労働安全衛生体制の改善を進めて行くよう、助言してまいる。

【教育長答弁】
④ 平成29年度の調査によると、県内の公立小中学校のうち衛生委員会が設置されていないのは374校、その職員数は8647人であり、全体に占める割合は、それぞれ35%と32%となっている。また、衛生委員会の設置や産業医の選任を要する小中学校33校のうち、衛生委員会が設置されているのは19校、産業医が選任されているのは22校となっている。教職員が教育活動に専念できる職場環境を確保し、学校教育の質の向上を図るためには、労働安全衛生体制の確保が重要であり、学校の設置者は法令上の義務の遵守を徹底すべきと考えている。
⑤ 学校の設置者である市町村に対して、衛生委員会の設置や産業医、衛生推進者の配置など、法令に基づく体制整備を図るよう指導してまいる。

4.入管法の改定に伴う本県の対応

① 本県における「特定技能」外国人の受入数について
② 「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策」及び政府の姿勢について
③ 新たな在留資格「特定技能」の創設を踏まえた本県の対応について

【知事答弁】
① 平成29年10月末現在の全国の外国人労働者に占める本県の割合を基に、今後5年間の受入数を約1万人と見込み、報告したところである。なお、地域毎の賃金水準などの諸要件を考慮したものではない。県としては、賃金水準のみならず、魅力的な就労先として、外国人に県内企業を選んでもらえるよう、外国人にとって魅力ある職場環境づくりを支援してまいる。
② 県では、国の支援が地方の実態に即したものになるよう、地方の取組みに対しては国が責任を持って財政支援を行うことや、地方自治体だけでなく地域の国際交流センターでの取組みについても支援の対象とすることなど、関係省庁に対し速やかに要望を行ったところである。法の施行が4月に迫る中、引き続き、支援の具体的内容や、国としての財政措置等を早急に明らかにするよう国に強く求めてまいる考えである。
③ 県では、国が外国人材の受入れを進める14業種の業界団体や事業者へのヒアリング調査等を行った結果、14業種全てにおいて、日本人の雇用に向けた努力をしてもなお人手不足の状況にあり、事業の維持・拡大のため外国人材を一定程度受け入れることを希望するという声が聞かれた。また、各業種に共通した課題として、外国人材受入れの制度が複雑であること、外国人材の日本語能力に不安があること、住宅の確保など生活支援への負担感が大きく、中小企業が単独で行うことは難しいこと、などが挙げられている。こうした結果を受け、外国人材の受け入れを希望する企業や県内市町村等を対象とした説明会を、国と協力して今年度中に実施する。

5.航空機の事故及び騒音対策

① 自衛隊機や米軍機の事故対策について
② 航空機騒音の測定状況について
③ 航空機騒音の測定結果を踏まえた県の対応について

【知事答弁】
① 県内に影響を及ぼすおそれのある自衛隊機の事故が発生した場合は、自衛隊から、県及び関係市町村に対して事故情報が連絡されている。また、県内で米軍機の事故が発生した場合は、九州防衛局から、県及び関係市町村へ連絡されることとなっている。自衛隊機や米軍機の事故情報の伝達については、現実に支障は生じていないが、初動における情報連絡体制などをより明確にする必要があると考えている。このため、地域防災計画への位置付けの可否を含めて、九州防衛局や自衛隊と協議を行ってまいる。
② 福岡空港では県が2地点、築城飛行場では県が1地点、芦屋飛行場では県及び北九州市がそれぞれ1地点において、年間を通じて騒音を測定している。併せて、この常時測定を補う観点から、関係市町と協議しながら年に1~2週間程度の短期測定を行う地点を選定し、福岡空港では県、福岡市及び春日市が計17地点で、築城飛行場では県が8地点で、芦屋飛行場では県及び北九州市が計12地点で、それぞれ測定している。直近の平成29年度の測定結果によると、福岡空港では常時測定1地点、短期測定5地点で環境基準の超過が確認されている。また、築城飛行場では短期測定2地点で基準を超過している。なお、芦屋飛行場では、29年度には基準を超過した地点はなかったが、27年度には常時測定1地点で基準超過しているところである。
③ 福岡空港及び芦屋・築城両航空自衛隊基地の周辺地域の一部で、環境基準の超過が確認されていることから、国において基準の達成に向けた取組みが進められる必要があると考えている。このため県では、福岡空港を管轄する国土交通省大阪航空局及び航空自衛隊基地を管轄する防衛省九州防衛局に対して、毎年度、測定結果を通知するとともに、一層の騒音対策を求めているところである。今後とも、関係市町と協力しながら、航空機騒音の測定を実施し、その結果に基づいて、国に対して騒音対策を要請してまいる。