2021年(令和3年)9月定例県議会 報告 6

2024-02-14

民主県政県議団 代表質問 登壇者 中嶋 玲子

答弁骨子
問 保健所の機能強化について
○ 保健所は、新型コロナウイルス感染症対策において、多くの役割を担っていますが、県民の命と健康を守る上で、「陽性者の病状把握」「疫学調査」「自宅療養者の健康観察」が、果たすべき重要な役割と考えている。
○ こうした役割を保健所が果たすためには、職員の負担軽減や体制の強化が課題となっている。このため、イベントや会議の延期・縮小等を行うほか、陽性者の搬送業務や自宅療養者の休日・夜間の相談業務等を委託し、保健所職員の負担軽減を図っているところである。加えて、保健師等の会計年度任用職員の任用や、保健福祉環境事務所全体での業務の分担、本庁及び保健所間での職員の応援、市町村保健師の応援により、体制を強化し、対応してきたところである。
○ 今後、更なる感染拡大に備え、会計年度任用職員の増員を図るため、本議会に補正予算を提案しているところである。さらに、感染症対策業務に従事する保健師も採用により増員する予定である。また、将来の新興感染症等に備えるため、保健所においてどのような機能強化が望ましいのか、検討してまいる。

問 増員に伴う保健所のハード整備について
○ 県では、感染の拡大状況に応じた職員の増員に対応するため、これまで執務室のレイアウトの変更や会議室の活用等、各保健所で工夫して感染症対策業務に必要なスペースを確保してきたところである。
○ 今後も、感染症対策業務に支障が生じないよう、引き続き、各保健所の実態に応じて業務上必要なスペースを確保し、円滑な業務遂行のため、無線LANの整備やコピー機の設置等、環境整備に早急に取り組んでまいる。

問 新型コロナウイルス感染症対策本部事務局の体制と時間外勤務の状況について
○ 対策本部事務局については、随時、新たな課題へ対応するための増員を図り、6月には、最大で105名まで体制を強化した。その後、新規陽性者数が減少に転じる中においても、約100名の体制を維持してきたところである。
○ その結果、5月に平均102.3時間であった事務局職員の時間外勤務は、6月以降、減少傾向となり、7月には平均63.2時間まで減少した。
○ しかしながら、7月下旬以降、新規陽性者数が再び急増し、患者情報の管理や宿泊療養施設への入所調整等の業務量が大幅に増加した。こうした中でも、職員の負担を軽減するため、
 ①対策本部での業務経験のある職員を1日交替で配置したほか、
 ②業務量に応じた事務局内での職員の配置換え、
 ③午後からの勤務を可能とする勤務シフトの変更
などを行ってきた。
○ これにより、第5波の新規陽性者数が第4波を大きく上回る中でも、8月の時間外勤務は平均84.2時間と、5月を2割ほど下回る結果となった。しかしながら、宿泊療養施設を担当する班において、5名の職員の時間外勤務が月200時間を超えるなど、過度な負担が生じたことから、今後も、感染状況や業務量に応じ、必要な体制をしっかり確保していくことが必要と考えている。
○ 10月1日には、県として、20名を超える新規採用職員を前倒しで採用する見込みであり、これにより、事務局を含む全庁的な執行体制を強化し、今後の感染拡大時の動員に迅速かつ柔軟に対応してまいる。

問 職員の負担軽減のための業務の見直しについて
○ 異動元所属における業務の見直しについては、6月議会の閉会日に開催した、江口副知事トップの「県庁における働き方改革推進本部会議」において、各部長に対し、具体的な事業見直しの事例を示しながら、積極的に見直しを行うとともに、定期的にその状況を把握し、改善を図るよう、あらためて指示を行った。
○ また、6月25日には、人事課から各部に対し、業務の中断・縮小等を行うことにより、所属職員の負担軽減に努めるよう重ねて指示を行った。さらに、7月19日には、行政経営企画課長及び人事課長の連名で各部主管課長あてに文書を発出し、職員の負担軽減につながる思い切った見直しを行うとともに、見直しの状況を把握し、報告するよう指示を行ったところである。
○ この結果、今年4月から8月までに対策本部事務局に職員を送り出した84の所属全てにおいて、会議、研修等のオンラインや書面による開催、啓発イベント等の中止や時期の変更、現地訪問や立入検査の回数削減など、767業務の見直しが行われたところである。この取組については、今後も継続し、異動元所属の負担軽減を図ってまいる。
○ 加えて、職員の働き方改革を目的とした業務見直しに全庁的に取り組んでいるほか、若手職員に「業務量の削減につながる見直し」を積極的に提案してもらう新たな仕組みを作った。こうした取組も併せて推進することで、異動元所属の更なる負担軽減につながる業務見直しに努めてまいる。