2021年(令和3年)12月定例県議会 報告 1

2024-02-14

議会概要

 2021年(令和3年)12月議会定例会は、12月1日から12月20日までの20日間の会期で開催されました。
 開会日には、補正予算議案3件、条例議案7件、専決処分1件など合計26議案が上程されました。主な条例は、福岡県職員の特殊勤務手当に関する条例及び福岡県職員の給料の調整額に関する条例の一部を改正する条例、福岡県住民基本台帳法施行条例の一部を改正する条例、福岡県都市計画法に基づく開発許可等の基準に関する条例の一部を改正する条例などで、専決処分1件の内容は財産(排水ポンプ車)の取得に関する議案でした。
 12月6日に本会議が開催され、辞任された十中前副議長の後任として、仁戸田元氣議員が新副議長に選出されました。
 12月7日には人事委員会勧告に基づく給与改定関係4条例と補正予算の5議案が追加上程され、同日関係常任委員会で審査のうえ、翌12月8日の本会議で議決されました。
 更に12月17日に、国の経済対策に伴う補正予算追加議案等2件が上程され、各常任委員会での議案審査を経て、定例会最終日の12月20日にいずれの議案も議決されました。

代表質問

 12月7日に行われた民主県政クラブ県議団の代表質問の登壇者は山本耕一議員(北九州市若松区選出)でした。
 次期総合計画、新年度予算編成、行政改革委大綱への基本的な考え方、新型コロナウイルス感染症対策、男性の育児休業の取得推進、児童相談所の体制整備、教職員の労働条件の改善など、緊要な行政課題について服部知事、吉田教育長、野村警察本部長に対し質問を行いました。

代表質問の内容

1 県政推進の基本姿勢について
 ① 次期総合計画、来年度の予算編成及び行政改革大綱について
 ② 新型コロナウイルス感染症対策について
 ③ コロナ禍で疲弊した地域公共交通機関への支援について
 ④ 男性に育児休業の取得促進について
2 新県立美術館の整備と文化芸術振興について
3 児童相談所の体制整備について
4 気候変動に対する本県の施策について
5 教職員の労働条件改善について

代表質問の概要

 人財育成、ジェンダー平等など知事の選挙公約を次期総合計画、来年度予算編成、行政改革大綱へどう反映するか方針を質したところ、それぞれに盛り込む旨回答を得ました。新型コロナウイルス感染症対策としては、今後の感染拡大に備え、医療スタッフを含めた医療体制の整備、自宅待機者への支援、ワクチン接種を推進するとともに、保健所職員の過重労働の軽減に努めることが示され、更に、コロナ禍で疲弊した地域公共交通機関支援のため広域の旅行需要の喚起を目指すことや非接触型決済機器(ICカード)導入を促す旨を表明されました。
 知事は、新県立美術館について、その独自性の発揮と福岡市美術館との連携を目指し、更に若手芸術家の活動の場の拡大を検討すること、児童相談所職員の専門性の向上を図り、一時保護所での子どもの学習指導を工夫することが示されました。また、地球温暖化に対し、気候変動に応じた農業、漁業支援、更に、電力の広域融通を可能とする地域間連携線の拡充と再生可能エネルギーの普及拡大に努めるとされました。
 男性の育児休業取得促進のため、知事、教育長、警察本部長から職場環境整備を進めるとの回答を得、超過勤務が多い教員の勤務時間管理の厳格化と学校行事の精選、部活動指導員の導入などに努めると教育長が発言されました。また、知事から、三六協定が締結されていない私立小中高校への指導を行う旨発言を得ました。

一般質問(登壇者8名)

 佐々木允議員(田川市)
  一、骨髄バンク制度の充実について
  一、県立高校における魅力化及び地域との協働の推進について

 渡辺美穂議員(太宰府市)
  一、 教職員の未配置問題と働き方改革について

 中嶋玲子議員(朝倉市・朝倉郡)
  一、福岡県の農業を守る足腰の強い農業、稼げる農業について

 後藤香織議員(福岡市早良区)
  一、放課後の子供たちの命を守る取組の強化について
  一、「情報Ⅰ」正規教員の配置体制と授業支援について

 新井富美子議員(久留米市)
  一、福岡県の「グリーフケア」の取組について

 大田京子議員(福岡市南区)
  一、医療的ケア児及びご家族への支援について
  一、子供ホスピスの必要性について

 中村香月議員(久留米市)
  一、森林の保全と林業振興について