2021年(令和3年)12月定例県議会 報告 5

2021-12-23

民主県政県議団 代表質問 登壇者 山本耕一

答弁骨子
問 次期総合計画への人財育成の反映について
○ 私は、新しい時代の県政を進めるにあたり、挑戦していくものの一つとして、「次代を担う『人財』の育成」を掲げている。

  •  私は人こそが宝だと思っている。これから様々な技術が発達したとしても、将来の福岡県をつくっていくのは、やはり「人」である。

○ まずは、青少年の皆さんが、県内どの地域に居ても、格差なくしっかり学ぶことができるよう、ICTの整備など、充実した教育環境の整備に取り組んでいく。

  •  その上で、様々な経験、体験を通じて、自らの可能性に気づき、能力を磨き、夢に向かってチャレンジする青少年を全力で応援していく。

○ こうした考えのもと、現在、策定中の次期総合計画では、「次代を担う『人財』の育成」を30の取組事項の最初に掲げ、まずは、学力・体力の向上、道徳教育・人権教育の推進、ICTの活用など、学校教育の充実を図っていくこととしている。
○ その上で、体験・交流活動の推進、次世代のリーダー、アスリートや芸術家の育成など、未来へはばたく青少年を応援する取組や、実践的な英語力を身に付け、グローバル社会で活躍できる青少年を育成する取組を推進していく考えである。
○ また、半導体・DXや新成長産業、観光産業、農林水産業などにおいて、産業発展の中核となる人材を育成し、本県の将来の発展につなげていきたいと考えている。

問 総合計画の人財育成の中でジェンダー平等の視点はどう盛り込まれるのか、また、ジェンダー平等の理念を踏まえた施策への外部意見の反映について
○ あらゆる人々が活躍する社会やジェンダー平等の実現など、世界の持続可能性を見据えた「誰一人取り残さない」社会の実現を目指すSDGsの考え方が一層重要となっている。
○ 次期総合計画は、このSDGsの理念と軌を一にしており、ジェンダー平等の視点を持って施策を着実に進めていくこととしている。

  •  産業振興、地域づくり、防災、スポーツなど、それぞれの分野における人財育成についても、同様の視点を持って取り組んでまいる。

○ 県では、ジェンダーや教育、労働など各分野の有識者で構成する男女共同参画審議会において、社会情勢の変化を踏まえたジェンダー平等に関する課題や施策の新たな方向性について、幅広い観点から御意見を伺い、男女共同参画計画の策定や計画に基づく施策の実施に反映しているところである。
○ ジェンダー平等の理念を県の様々な施策に反映していくためには、私も含めて、幹部職員が、外部の有識者や当事者の御意見を伺いながら、ジェンダー平等について改めて正しく理解をすることが必要だと考えている。
○ このため、今年9月に、私をはじめ、3副知事、各部長が一堂に会して、国連女性差別撤廃委員会の委員を講師に招き、「SDGsにおけるジェンダー平等の位置づけ」や「ジェンダー視点の政策策定」に関する研修会を実施した。
○ また、11月には、性的少数者の方による実体験を交えた講義と意見交換を行い、性の多様性や当事者のおかれている状況についてお話を伺ったところである。
○ 今後も、有識者や当事者の方々からの御意見を伺いながら、ジェンダー平等の理念が県の様々な施策にしっかりと反映できるよう取り組んでまいる。

問 人財育成を含めた来年度予算の編成に関する基本的な考えについて
○ 私は「誰もが安心して、たくさんの笑顔で暮らせる福岡県」を目指してまいりたいと考えている。
○ そのためには、まず、新型コロナ危機の克服と災害に負けない強靭な社会づくりを進めていかなければならない。

  •  次の感染拡大に備え、病床や宿泊療養施設の確保を中心とした医療提供体制だけではなく、保健所等による療養調整を含めた総合的な保健・医療提供体制の整備を進めるとともに、コロナ禍で大きな影響を受けた中小企業、農林水産業、観光産業等の振興に取り組み、地域経済を立て直してまいる。
  •  また、被災地の復旧・復興に全力を挙げるとともに、流域治水を推進し、防災・減災、県土強靭化に取り組んでまいる。

○ 今後、世界を視野に未来を見据えて、福岡県を新たな成長・発展に導いていかなければならない。

  •  そのため、バイオ、ロボット、宇宙ビジネス、ブロックチェーン、先端半導体、風力発電産業といった先端技術を活用した成長産業の創出を図ってまいる。
  •  また、本県の経済・雇用を支える中小企業や農林水産業の振興を図るため、DXを推進し、生産性を向上させてまいる。
  •  このようなデジタル社会を支えるインフラとなる大規模データセンターの誘致を進めるとともに、産業人財の育成にも力を入れてまいる。
  •  さらに、次の新興感染症に備え、「福岡宣言」の地として、ワンヘルスセンターの整備や世界トップクラスの研究者による国際会議開催などの取組を加速させてまいる。
  •  こうした本県の発展を担うのは「人」である。県内どこでも充実した教育が受けられる環境を整えるとともに、夢に向かってチャレンジする青少年を応援するため、外国語能力の向上に向けた取組を進める。また、自らが生まれ育った地域に誇りを持ち、地域の未来を担う人財を育てる取組を県内各地に広げていきたいと考えている。

○ そして、将来の発展基盤の充実である。

  •  福岡空港の滑走路増設、北九州空港の滑走路延長、高規格道路の整備や産業用地の造成など、発展の基盤となる社会資本の整備に向けた取組を着実に進めてまいる。

○ こういった取組を進めながら、地方創生の基本である「住み慣れたところで『働く』、長く元気に『暮らす』、子どもを安心して産み『育てる』」ことができるジェンダー平等の地域社会づくりに取り組んでまいる。

問 次期行政改革大綱の基本的考えについて
○ 大綱策定に向け、現在、行政改革審議会で審議が進められている。その中で、

  • ・ これまでは職員数や予算の削減などの量的な改革が行われてきたが、局面が変わってきており、これからは社会の変化や技術の進展等を踏まえた質的な改革を進めることが必要
    ・ 行政改革の枠組みの中で県庁のDX(デジタルトランスフォーメーション)と働き方改革を進めることが重要

といった議論が行われている。
○ このような議論をもとに、来月、行政改革審議会から答申が提出される予定である。それを受け、次期大綱案を策定し、令和4年2月議会に議案として提出することとしている。
○ 大綱の策定にあたっては、これまでの議論も踏まえ、

  • ・ 「県庁DX(デジタルトランスフォーメーション)と働き方改革の推進」を中心的な取組として位置付け、業務の効率化・生産性の向上を図ること
    ・ 必要性の低下した事務事業や組織については見直しに取り組む一方、強化すべき分野には予算や職員配置の重点化、組織の機能強化を図るなど、スクラップアンドビルドを進めること

により、新たな行政課題に対し、限られた予算・人員で最大限の政策効果をあげることを基本的な考え方として、検討を進めてまいる。

問 第5波における医療提供体制等の課題について
○ 県では、第5波に備え、県医師会をはじめ医療機関等の皆様の御理解と御協力を得ながら、病床や宿泊療養施設を拡充するとともに、自宅療養者の症状が悪化した際に外来受診や往診等に対応可能な医療機関を確保するなど、医療提供体制の維持・強化に努めてきた。
○ また、陽性が判明した段階から直ちに血中酸素飽和度を用いたトリアージにより、個々の症状に応じて、入院、宿泊療養、自宅療養のいずれかを的確に調整し、重症化の抑制や病床の効率的な運用に努めてきた。

  •  このような取組の結果、病床使用率は7割を超えることなく推移し、医療提供体制のひっ迫を回避することができたと考えている。

○ 一方、宿泊療養施設では、感染拡大時には症状が悪化する入所者が増え、療養を継続するのか、入院へ移行するのか、的確な判断を求められるケースが増加した。

  •  このため、短期間で交代することが多い常駐医師や看護師でも、入所者の状態を的確に判断できるよう、観察項目を標準化した「クリティカルパス」を導入することとしている。

○ 引き続き、県民の皆様が安心して、症状に応じた適切な医療を受け、また療養することができるよう、医療提供体制の充実・強化に取り組んでまいる。