2015年9月定例県議会 報告 その4

2024-02-14

一、9月議会の主な内容(中村県議の代表質問、人事案件、条例、意見書など)

◎教育問題について

1.学力向上対策

全国学力テストの目標の実効性ある計画について(教育長へ質問)
県民の信頼に応え得る学校教育の水準として、全国平均という基準は分かりやすい。これを上回るという目標に向かい鋭意努力する。
 来年度の調査に向け、市町村教育委員会を通して各学校に、その実態に応じた実現可能な目標値を設定、学力向上の取組みを着実に推進するよう依頼。

今回のテスト結果の到達度について(教育長へ質問)
学力調査は教育に対する県民の信頼を確保し、福岡らしい教育を展開する上での土台、本県の現状は未だその土台を築くに至っていない。

学力向上推進強化市町村の学校における成績などの変化について(教育長へ質問)
学力調査の強化市町村の平均正答率は、昨年度比、小学校は国語Aで1.3ポイント、国語Bで0.8ポイント、算数Bで1.3ポイント、中学校は国語Bで1.2ポイント、数学Aで0.7ポイント、数学Bで1.4ポイントそれぞれ全国との差を縮め、小・中学校とも4教科区分のうち3教科区分で、学力が向上。
 強化市町村は、昨年度と比べ国語の勉強が好き、家での復習と回答した児童生徒や、授業中の私語がなく落ち着いていると回答した学校が増えた。

少人数学級への取組みの違いと学力の違いについて(教育長へ質問)
本県と秋田県の学力の違いは、少人数学級の取組み以外に、各学校の組織的取組みや家庭の学習習慣の違い等、様々な要因に着目する必要がある。

少人数学級の取組みの県独自の拡大について(知事へ質問)
子どもの学習・生活両面で、よりきめ細かな指導を行うため少人数学級の推進は重要。全国知事会は、引き続き国に定数改善を強く要望。

少人数学級の取組みの県独自の拡大について(教育長へ質問)
小学校1・2年生、全学校で少人数学級を実施。他の学年、中学校も、加配定数等を活用し少人数学級が実施できるよう制度を弾力的に運用。

 今後も市町村の判断により、学校・地域の実情に応じ柔軟な学級編制に取り組み、中長期的な観点に立ち、定数改善を進める必要から国に要望。

放課後児童クラブと「学び道場」について(知事へ質問)
放課後児童クラブは、保護者が昼間家庭にいない小学生対象。放課後、遊びと生活の場を与え、基本的な生活習慣の習得や、宿題、自習等の自主的学習活動を援助。
 「学び道場」は、全小中学生対象。週2回程度、学習指導を行い学力向上が目的。
 放課後児童クラブの子どもたちが、「学び道場」に参加しやすい環境整備を、教育委員会と連携して市町村に働きかける。

放課後児童クラブに放課後学習・家庭学習の機能の付与について(教育長へ質問)
今年度から放課後学習活動支援事業は、放課後等に学習活動を行う「学び道場」を10市町で実施。今後、「学び道場」の開設方法を工夫し、放課後児童クラブとの連携強化、放課後の学習活動を支援。

学力テストを学習指導に活用することについて(教育長へ質問)
学力調査と診断テストの結果から「授業改善のStrategy」、「学力アップ通信」等、指導改善の各種資料を独自作成、配布、校内研修会等での活用を支援。
 学力向上担当教員の実践交流会の実施、課題の学校へフォローアップの支援強化。

教員定数に占める正規教員の計画的増員について(教育長へ質問)
教員採用は、定数の増減や退職者数、年齢構成のバランス等を勘案、採用者の質の確保も考慮し毎年度計画を策定、2015年度は2011年度に比べ、採用数を約300人増加。今後、段階的に採用数の増加を図り、正規教員の確保・配置に努める。