2022年(令和4年)12月定例県議会 報告 2

2024-02-14

民主県政県議団 代表質問 登壇者 冨永芳行

 まず冒頭に、第21回アジア獣医師会連合(FAVA)大会について述べさせて頂きます。
 同大会は、先月11日から13日の3日間、「アジアからのワンヘルスアプローチ」をテーマに開催され、獣医師をはじめ国内外から約2000人が参加、我が会派からも岩元会長をはじめ、所属の議員が参加いたしました。
 大会の開催に先だち、日本獣医師会の藏内勇夫会長がFAVAの会長に就任されました。わが国だけでなく、アジア・オセアニア地域の23の国・地域の獣医師会のトップに立たれましたことを大変嬉しく思っております。誠におめでとうございます。
 13日の閉会式には、FAVA大会の成果として、人獣共通感染症対策、薬剤耐性対策、地球環境の保全などワンヘルスの課題解決と推進に取り組むため、6つの柱からなる「アジアワンへルス福岡宣言2022(にいまるにいにい)」を取りまとめられ、これを世界に向けて発信して、成功裏に幕を閉じました。
 また、福岡県が同時開催したワンへルス国際フォーラムを通じて、本県のワンヘルスの先進性を国内外に発信でき、服部知事が目指しておられるワンヘルスの世界的先進地に大きく前進することができたと考えます。新型コロナをはじめ人に感染する感染症の約6割が人獣共通感染症と言われており、パンデミックの備えとなるワンヘルスの推進は、福岡県のみならず、我が国、そして世界にとっても極めて重要な課題であります。我が会派におきましても、引き続き、ワンヘルスの推進に全力を挙げて取り組んでいきたいと思います。

 それでは、質問に入ります。
 まず来年度の予算編成に関する基本方針をお聞きします。
 来年度予算は、知事が陣頭指揮を執る予算としては二回目となります。来年度は、コロナ対策も大きく変化することも予想されますし、いよいよ、知事の公約を実現していくため、その流れを確かなものにしていく年ではないかと思います。 昨年12月定例会において知事は、本年度の予算の方針として「誰もが安心して、たくさんの笑顔で暮らせる福岡県」を目指したい、と主張されました。知事は、この間先ほど述べた目標に加え、「ジェンダー平等」「子どもの貧困ゼロ」「最低賃金1,000円」などの姿勢も明らかにされました。非正規労働者や生活者に寄り添う我が会派は、知事のその姿勢を大いに評価しているところです。
 また、国の経済財政運営と改革の基本方針2022、いわゆる骨太の方針2022でも、「人への投資と分配」を重点投資分野の一番目に掲げて、様々な方針が示されています。今こそ、知事の掲げる公約を大きく前進させる好機ととらえ、取り組みを加速して頂きたいと思います。

 そこで、1点目に、本年度予算の執行も山場を越えた中、この「誰もが安心して、たくさんの笑顔で暮らせる福岡県」にどこまで近づいたのか、例えば福岡県総合計画に掲げた「次代を担う『人財の育成』」、「高齢者、障がいのある人への支援」、「地域防災力と危機管理の強化」がありますが、知事の評価をお聞かせ下さい。

 さて、コロナ禍も3年近く続いています。誰もが安心して、たくさんの笑顔で暮らせる福岡県づくりのためには、コロナ禍を乗り越えられるような、きめ細かい支援が必要だと思います。
 そこで、2点目に「次代を担う人財育成」を中心に、来年度の予算編成をどのように取り組んでいかれるのか、お聞きします。

 次に、市町村振興の更なる推進についてお聞きします。
 本県には60の市町村があり、それぞれの地域が切磋琢磨して、地域課題の解決と活性化に取り組んでいます。そういった中、知事は本年4月、企画・地域振興部内に市町村振興局を新たに設置されました。この局について知事は、先の6月定例会において次のように具体的な決意を述べられています。
「局長自らが直接市町村長の皆さんの声を聞かせていただくことで課題を的確に把握する」
「把握した課題については、その内容に応じて、該当する専門知識や経験を有する職員を集めたチームを局内で編成し、適切な助言を行っていく」
「市町村が県に対して支援や協力を求める事案については、局が市町村の立場に立って庁内の各部各課と折衝する」
「平素から、信頼され、相談しようと思ってもらえるような関係を築く」
と述べられ、それらを「徹底させている」と締めくくられました。
 市町村長にとっては、これまでの県の市町村振興施策を劇的に変え、県と市町村との関係は大きく変化することが容易に想像できる答弁であり、県職員出身である服部知事らしい、並々ならぬ思いが表れていると思います。
 そこで1点目に、今年度、市町村振興局において、市町村との連携強化のために、どのような取組みを行ったのか、お答え下さい。
 2点目に、各種取組みを通じて、様々な課題も得られたと思いますが、その点について、知事の認識をお聞きします。
 さて、本県の60の市町村それぞれで課題も違います。今年度の取組みを通じて市町村振興に資するよう、その取組みを具体的かつ効果的に行っていくことが大切です。
 そこで3点目に、本年6月定例会の答弁の意気込みが形になる、来年度の市町村振興に関する目玉施策はどのようにお考えなのか、具体的かつ、市町村関係者が勇気づけられる、前向きな答弁を求めます。