2023年(令和5年)9月定例県議会(概要)

2024-02-14

議会概要

 2023年(令和5年)9月定例会は、9月8日から10月12日までの35日間の会期で開催されました。
 定例会開会日に知事から、補正予算議案1件、条例議案6件、契約議案24件、その他の議案9件、計40議案が提案されました。また、9月15日に令和4年度福岡県一般会計決算など決算議案20件が追加提案されました。
 提案された主な条例案は、福岡県公立大学法人評価委員会条例の一部を改正する条例、福岡県病院及び診療所の人員及び施設の基準等に関する条例の一部を改正条例、福岡県暴力団排除条例の一部を改正する条例などです。
 開会日提案の議案40件は、代表質問、一般質問、各常任委員会の審査を経て9月27日にいずれの議案も可決されました。決算議案20件は、決算特別委員会での審査を経て定例会閉会日にいずれの議案も可決されました。

代表質問

 民主県政クラブ県議団の代表質問は、新井富美子議員(久留米市選出)が行いました。
 県政推進の基本姿勢として、7月の豪雨に関し県土強靭化対策予算、河川浚渫、流域治水への取組、土砂災害対応、土砂災害警戒区域の見直し、ドローンの活用、ボランティア支援体制の強化、さらに田主丸中央病院の機能維持、浮羽工業高校の教育活動の復旧と充実を知事、教育長に質問しました。
 また、公共交通の在り方、ひきこもり対策、第一次産業への支援と豚熱への対応、教育委員会における障がい者雇用、薬物犯罪への対応の計7項目について、知事、教育長、警察本部長に質問を行いました。

代表質問の内容

1 県政推進の基本姿勢について

  • ① 多発する豪雨災害への対応について
  • ② 災害ボランティア支援体制の強化について
  • ③ 田主丸中央病院、浮羽工業高校について

2 地域で支える公共交通の在り方について
3 引きこもり等解消のための支援策について
4 第一次産業の支援策について
5 豚熱に対する本県の取組について
6 県教育委員会における障がい者雇用について
7 薬物犯罪に対する本県警察の取組について

代表質問の概要

 久留米市田主丸町の土砂災害をはじめ県内各地に甚大な被害をもたらした7月の豪雨に関し、知事は、県土強靭化対策予算の重点化を進める、国に対し積極的な河川浚渫を要望する、田んぼダムやクリークの先行排水を活用する、九州北部豪雨被災地域の土砂災害地域での再度災害防止のための復旧工法の強化の検討を行う、県下の土砂災害警戒区域の適宜必要な見直しを行う、災害時にドローンの活用を検討する、ボランティア支援体制の強化を図る、さらに田主丸中央病院の機能維持のための浸水対策への取組を行なっていくと発言されました。また被災した浮羽工業高校の生徒の学習が遅れない対応をするとともに、教育活動の充実に努めると教育長が発言されました。
 また、公共交通の維持のためMaaS導入の実証実験を行う、交通税の導入には慎重であるべきこと、ひきこもり地域支援センターやメタバースのプラットフォームも活用し、ひきこもりの方の社会参画支援に取り組んでいくこと、温暖化に伴い農業者、漁業者への技術指導などで経営安定を図ること、また豚熱への対応として迅速なワクチン接種を進めると知事が回答されました。
 また、障がい者雇用率が法定雇用率より低い状態が続く教育委員会では採用枠の拡大や障がい者の定着支援を行っていくと教育長から回答を得ました。更に、警察本部長から大麻等の違法薬物の根絶に向け、取締りの徹底と人体への有害性の広報を進めると決意が表明されました。

一般質問登壇者

冨永芳行 議員(糟屋郡)

  • 一、本県におけるマンション管理の適正化について
  • 一、既設エレベーターの安全確保について

山本耕一 議員(北九州市若松区)

  • 一、県立高校におけるアンガーマネジメント学習及び普通科改革の取組について

室屋美香 議員(春日市)

  • 一、放課後等デイサービス事業について

嘉村 薫 議員(糸島市)

  • 一、高齢者や障がい者・生活困窮者等「住宅確保要配慮者」に対する居住支援について

豊福るみ子議員(遠賀郡)

  • 一、教職員働き方改革について
    • 1.教職員の業務負担軽減の対応策
    • 2.学校給食における外国人児童・生徒への対応策

後藤香織 議員(福岡市早良区)

  • 一、子ども抱える病気に係る支援の充実について
  • 一、困難を抱える子どもへの支援について

渡辺美穂 議員(太宰府市)

  • 一、里親制度の充実について

大田京子 議員(福岡市南区)

  • 一、多胎児家庭への支援の強化充実に向けた取組について

原中誠志 議員(福岡市中央区)

  • 一、人口減少社会における外国人労働者雇用問題について
  • 一、新県立美術館建設に伴う周辺環境の整備について