2023年(令和5年)2月定例県議会 報告 6

2024-02-14

民主県政県議団 代表質問 登壇者 岩元一儀

 次にストーカー対策の強化について質問します。

 本年1月、ストーカー被害を相談した女性が、警察から禁止命令を受けていた男性に博多駅周辺で刺殺されるという事件が発生し、社会に衝撃を与えました。ストーカー規制法は、事件が起きるたびに改正されていますが、今回のように事件が起きてから改正されるようでは、根本的な解決は見られません。

 県警察は、今回の事件を教訓に、付きまといなどのストーカー行為に対して万全を期すためにも、被害者対策の一層の強化、とりわけ被害者が安心して県警察に相談できる仕組み作りの充実・強化が必要だと感じます。
 県警察においては加害者に対し、医療機関への受診や、精神保健福祉士がカウンセリングを促すなどの取組みを行っているのは承知していますが、今回の事件を受けて、さらにこの取組みを強化し、加害者の凶悪化を防いでいただきたいと思います。本件については、強く要望致します。
 以上の観点から、以下警察本部長に2点、お聞きします。

 1点目に、いわゆるストーカー規制法の緊急禁止命令が2017年に導入されました。そこで

  • 1年間の集計が可能となった2018年以降の取扱件数、県内で警告、禁止命令件数
  • そのうち殺人など重大事件に至った件数
  • 昨年末時点で、警告、禁止命令の対象となっており、県警察が被害者と連絡等を維持・継続している件数

を、それぞれお示し下さい。
 その上で、県と全国の比較や、本県のストーカー事案の現状について、警察本部長はどのように認識しているのか、お聞きします。

 被疑者逮捕後の1月19日、警察署長会議でストーカー事案について、岡部本部長は「事態が急展開して重大事件に発展する恐れが高い」とし、被害者の安全確保を最優先する組織的な対処を徹底するように求めた、とされています。
 一般的には、警察が禁止命令を発出した後、ストーカー行為をやめている事例が多いと聞いていますが、禁止命令発出後もストーカー行為をやめない事例も一定数あると聞いています。
 そこで2点目に、禁止命令発出後もストーカー行為をやめない事例に対して、対策を強化すべきではないかと思いますが、警察本部長の見解をお聞きします。
 
 最後に私の地元、北九州市の振興に対する支援についてお聞きします。


 私を含め、北九州市から選出されている県議会議員は、日本の近代化を黎明期から支えた北九州市の維持・発展が福岡県の将来の一翼を担うものであるとの思いを持っています。また知事も北九州市出身として、特別な思いがあると思います。


 まず、新たに誕生した北九州市長と知事の関係についてお聞きします。

 これまで、知事は就任直後に北九州市、福岡市の両市長にお会いし、今後の連携・協力を確認しています。
 特に、北橋北九州市長とは毎年年末トップ会談を開催するなど良好な関係を築いてこられました。昨年11月末のトップ会談においては、北橋前市長から「北九州空港の発展に向けた取組強化」などが、知事から「下関北九州道路の早期整備」などが提案されて意見交換がなされたところです。
 そこで質問です。まず、新たな北九州市長との関係をどのように築いていかれるおつもりかお聞きします。また、昨年末に行われたトップ会談の内容を新市長とともに取り組んでいく考えがあるのか、知事の思いをお聞かせください。

 次に、北九州空港の発展に向けた取組の強化についてお聞きします。これは、先のトップ会談の意見交換の議題の一つでもありました。

 2018年度に北九州空港の利用者は国内外の旅客が約180万人となっていましたが、新型コロナ感染症の影響で現在では羽田路線のみとなっています。一方、コロナ禍の間に国際貨物便が就航し、現在では週9便となり、国際貨物の取扱いは順調に増加しています。
 現在、滑走路を延長する環境アセスメントも行われており、いずれ福岡空港の滑走路長を上回る3,000mへの延伸が実現するものと期待しています。海上空港であり、24時間利用できる空港のポテンシャルを発揮できる空港戦略を考えることが必要です。
 そこで質問です。北九州空港の特性を活かした福岡空港と差別化できる貨物拠点化にどう取り組んでいかれるのでしょうか。また、旅客については新年度から旅客路線のチャーター便運行助成を開始する予定とされていますが、どのような路線誘致戦略を持って進めていかれるのか、併せてお聞きします。