2023年(令和5年)6月定例県議会 報告 1

2024-02-14

議会概要

 2023年(令和5年)6月定例会は、6月6日から同月23日までの18日間の会期で開催されました。
 定例会開会日に知事から、補正予算議案2件、条例議案12件、契約議案15件、その他の議案9件、計38議案が提案されました。生活困窮者対策給付金に関する補正予算案1件は開会日当日に審議し、可決されました。
 提案された主な条例案は、災害派遣手当の支給に関する条例の一部を改正する条例、福岡県屋外広告物条例の一部を改正する条例、福岡県都市公園条例の一部を改正する条例などです。
 代表質問、一般質問、各常任委員会での質疑を経て、いずれも閉会日の6月23日に本会議で議決されました。

代表質問

 民主県政クラブ県議団の代表質問は、佐々木徹議員(福岡市東区選出)が行いました。
 県政推進の基本姿勢として、物価高対策、ジェンダー平等、カスタマーハラスメント対策の3点、福岡空港の利便性向上、生成AI、新型コロナウイルス感染症対策、外国人労働者の雇用問題、豪雨対策、教育問題、世界水泳福岡大会の計10項目について、知事、教育長に質問を行いました。

代表質問の内容

1 県政推進の基本姿勢について

  • ① 物価高対策について
  • ② スポーツにおけるジェンダー平等への取組について
  • ③ カスタマーハラスメント対策の強化について

2 福岡空港の利便性の向上について
3 生成AIの取扱いについて
4 新型コロナウイルス感染症対策について
5 人口減少社会に伴う外国人労働者の雇用問題について
6 豪雨に対する災害軽減への取組について
7 教育問題について
8 世界水泳福岡大会について

代表質問の概要

 知事から、物価高騰対策として所得の壁の見直しを国に働きかける、中小企業の価格転嫁と賃上げ実現に取り組むと答弁を得ました。スポーツにおけるジェンダー平等実現へ県内スポーツ団体の女性理事の増を図り、アスリート盗撮対策を行うとされました。行政への行き過ぎたクレーム(「カスハラ」)に対し、知事は体制の整備と企業セミナーを開催する、教育長は学校教育を通じて人権を尊重する意識等の育成に努めると発言されました。
 福岡空港を運営する福岡国際空港⑭の大株主である県は、新たな路線展開、空港の利便性向上に取り組んでいくとされました。生成AIの利用にあたっては課題を踏まえ有効かつ安全な利活用を検討する、また新たな感染症が今後発生した場合、新型コロナウイルス感染症対策で得られた知見に基づき医療提供体制を整備すると表明されました。
 外国人労働者の雇用のため「福岡県外国人材受入対策協議会」が実践的な役割を担えるように取り組む、豪雨対策の一つとして各家庭への貯留タンク設置の普及啓発を進め、また県の防災アプリ「ふくおか防災ナビ・まもるくん」の登録を県民に働きかけると答弁されました。世界水泳福岡大会は県民に夢や希望を与えるもので、県として大規模スポーツ大会の誘致に努めるとの発言を得ました。
 毎年300人前後となっている小中学校の教員の早期退職防止として、先輩教員の支援、休職教員への復職支援、更に日常的な健康管理やメンタルヘルス対策を行うと教育長が発言されました。

一般質問登壇者

坪田 晋 議員(福岡市博多区)

  •  一、高次脳機能障がいとその支援について
  •  一、公共交通機関のバリアフリー化の推進について

田中雅臣 議員(北九州市小倉南区)

  •  一、プレーパークについて

室屋美香 議員(春日市)

  •  一、福岡県のこども施策の推進体制について
  •  一、中学校給食の地域格差について

嘉村 薫 議員(糸島市)

  •  一、こどもの居場所づくりについて
  •  一、地域公共交通の維持・確保について

豊福るみ子 議員(遠賀郡)

  •  一、地域で支え合う認知症高齢者支援のさらなる推進について

大田京子 議員(福岡市南区)

  •  一、グリーフケアとりわけ「ペリネイタル・ロス」への支援について

渡辺美穂 議員(太宰府市)

  •  一、投票率の向上について

後藤香織 議員(福岡市早良区)

  •  一、地震対策の強化について
  •  一、子育て世代の政治参画への障壁の解消について